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サンプルづくりから思うこと

よくサイト作りで最初に話をすると、「じゃあ、サンプル三つくらい?」とか、それを作っていっても、「来週、また別のかたちで三種類」などと言う方々いる。

ひとつは、こちらの失敗。つまり、きちんと制作の方法を伝えられず、また先方の意見を組み入れられず。
けど、相手方(発注方)の頼み方に問題がある場合も多い。

ラフを渡してそれを形にする、というのが本当は一番いいはず。
たとえ、手書きでも、要素を入れて、簡単なポイントレイアウトは一緒に納得して、それで作っていく方がいいように思う。

いくつもサンプルを作ったからといってよいデザインが出来るとは言えない。というよりもよいシゴトにはならないと思う。

たとえば、こうだ、旅行に行こうとする。場所だけは、伝えるとする。
けど、それ以上にどうして行きたいのか、という目的などを伝えなければ、旅行会社の担当は、いくつもいくつも用意しなくてはならなくなる。けれども、目的がわかっていれば、それにそったものをびしっとひとつ出してくれるはず。そこから膨らませていければいいと思う。つまり、こちら(発注側)も一緒になって考えて希望の形に近づける。
三種類くらい候補が来るかもしれない。けれども、それって自信のなさだ。ぼくのことをヒヤリングして、感じ取ったものだけを出してくれた方がいいし、また次もそこに頼みたくなる。
三種類も出してきて、違っていたら、「な〜んだ、こいつは俺の行きたい理由がまだわからないのね、他で頼んでもいいかな」といって、次は別の代理店に行くだろう。
ひとつ、「これです、あなたへの最適なコースは」とすすめて、そこから何か広がるようなバラエティがあれば、いい。つまり軸はひとつで十分だ。

頼むからには、相手に伝わるように頼む、どんなときでも基本だと思う。ユーザビリティという言葉は、本当はそういう個人に対して、行われるといいんだけど、実際の世の中、特に日本なんて、お金払っ方が常に大事っていって、甘やかす傾向がある。
でも、それじゃ、いつまで経ってもいい関係性なんかできやしないんじゃないかな?いい形にもならない。シゴトの基本だと思うけど、それってやっぱり個人の資質にもつながるのかな?

依頼する方は、きちんと伝える努力をする。制作する方は、きちんと話を聞き、汲み取る。
こういう関係性ができるクライアントは残念ながら少ない。

けれども、実はこういう関係性がないわけでもなく、意欲あるこういうひとたちとやっていくといろいろなエネルギーが生まれてきて、結果的によいものが形になって残る。

サンプルづくりのあたりから、先方のシゴトのレベルが見えてしまう。。。そんなこのごろです。

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